電磁波関連語彙集

電磁波とは?

電磁場(電磁界)は、電場(電界)と磁場(磁界)が組み合わされたものです。

電磁波とは、電場(電界)と磁場(磁界)がお互いを媒体としながら垂直な方向に振動しながら空間や物質中を光の速度で伝わっていく現象です。

電磁波にさらされることを曝露(ばくろ)といいます。

※ 下図のイメージで見た時、電場は縦方向、磁場は横方向へ波を描き一体化した波を電磁波と呼び、波の伝わる場所が電磁場あるいは電磁界と呼ばれます。

電磁波という言葉を使う時、電磁場(電磁界)を指して使われていることが多いです。

電磁波

電場とは?

電場とは、電気のある空間(場所)をいいます。電場は、電圧に比例し単位は、V/m(ボルトパーメーター)です。

電化製品の場合は電源プラグが抜けている状態では何もありませんが、コンセントに差し込むとコードには「電圧」がかかり、スイッチのON・OFFに限らずその周りに「電場」が発生します。

※ 工学系では電界、物理系では電場といういう用語がそれぞれ使用されるようです。

磁場とは?

磁場は、電流に比例し単位は、G(ガウス)またはT(テスラ)です。

1mG(ミリガウス)=0.1μT(マイクロテスラ)です。

※ 工学系では磁界、物理系では磁場といういう用語がそれぞれ使用されるようです。
※ コラム欄の電磁波関連語彙集(テスラとガウスの単位換算)に、表と相関図を載せています。

低周波電磁波とは?

送電線や屋内配線、家庭用電化製品から出る低い周波数の商用電磁波(50Hz、60Hz)のこと。

低周波の電磁波は非常に低い周波数のため電場(電界)と磁場(磁界)とに分けて考えます。

「低周波」は5Hz~2kHzの範囲。「超低周波」は、2kHz~400kHzの範囲。

IHクッキングヒーターからは、低周波と超低周波の2種類の電磁波が発生しています。

アースとは?

アース(地球)は、電気を溜められる最も大きな場所あるいは入れ物とも言え、当サイトで表現しているアースとはエルマクリーン等でコンセントのコールドライン経由で大地へ電場を逃し、電位を等しくしてあげることを指しています。

一般で言うアースの目的は、①感電防止②電位の均等化③静電気の障害の防止④避雷⑤大地の回路利用⑥通信障害の抑制⑦ノイズの防止 となります。

スウェーデンVDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)規制とは?

1987年にストックホルムで「VDTと労働環境」国際会議が開催され、「VDT画面前30cmで育てたラットに睾丸縮小や体重減少が見られる」といった、影響を示唆する報告を発表。

その年、スウェーデン政府も「VDT 電磁波規制案・MPR-1」を発表、1990年にはさらに厳しい「MPR-Ⅱ」を正式に決定。

1991年には、スウェーデンの労働組合協会が更に厳しい「TOC規制」を発表しています。

波長とは?

電磁波は波を描いて進み、その時の一つの波の長さを波長といいます。

50Hzの波長は、6000km、60Hzの波長は、5000kmあります。

周波数とは?

周波数とは、1秒間に振動する回数をいい、Hz(ヘルツ)で表します。

電磁波は光と同じ速さ(1秒間に30万km)で進むので、50Hzの場合、1秒間に50回、60Hzの場合、1秒間に60回振動します。

電位差とは?

電界または導電性の導体内2点間の電位の差。電圧という場合もあります。

マイクロ波とは?

高周波電磁波で、携帯電話や電子レンジで使用されている。携帯電話は、800MHz~2GHz帯。電子レンジは、2.45GHz(波長約12cm)を利用しています。

2GHzの場合、1秒間に20億回の振動をしていることになります。

また、高周波は波長が小さく、電場(電界)と磁場(磁界)が一体化しているので、電力密度という単位で表し、単位は、μW/cm2(マイクロワットパーヘイホウセンチ)または、mW/cm2(ミリワットパーヘイホウセンチ)です。

1平方センチメートルの面積に、何ミリワットの熱量が通過したかで考えます。

SAR値とは?

SAR値とは比吸収率(Specific Absorption Rate)の頭文字をとった略語で、単位質量の組織に単位時間に吸収されるエネルギー量のことをいいます。

人体が携帯電話などから、一定時間にどのくらいのエネルギーを受けたかを表します。

SARには、全身平均SARと局所SARがあり、単位はW/kgであらわし、キログラムあたり何ワットの熱エネルギーを吸収するかを表します。

人体側頭部のそばで使用する携帯電話などに対し日本では、電波防護指針に基づく局所SARの許容値は、10gあたり2.0W/kgを満たすことが義務づけられ、各携帯電話会社のホームページ(下層ページ)上で携帯各機種の局所SAR値を知ることができます。

スウェーデンでは、10gあたり0.8W/kg、アメリカにおいては1gあたり1.6W/kgと厳しい基準を設定しています。