中古ワンルームマンションの環境リフォーム
築年数がかなり経過したワンルームマンションに、自然素材と電磁波対策を行った環境リフォームの実例を掲載しています。
環境リホームでは、下記3つの素材をベースに限りなく自然に近い環境を創造します。
環境リフォームで使用する3つの素材
・国産杉無垢材を使用したフローリング
腰壁や床に採用している杉の無垢材の利点は、木の中心の「心材」と呼ばれる部分がとても水に強く、軽くて柔らかいこと。ストレスの多い現代社会において、内装に木材を使用することは情緒を安定させる上で効果的であると考えられています。例えば、コンクリートなどの無機質の資材は音を反射しますが、木材は程良く吸収するだけでなく、目に有害な紫外線も吸収します。さらに、赤外線を反射するため、目が疲れず、暖かい雰囲気を与えてくれるという効果があることから心地よさが感じられるのです。
・天然素材のエコ漆喰
天然素材だけを原料とした呼吸できるエコ素材です。漆喰は安全性・防火性・吸放出性・環境保全という多様な特徴を持っています。もともと城郭や神社仏閣、土蔵などの財産を守るために使われてきたのはこうした機能が高温多湿の気候風土に有効だったからでしょう。近年までの高気密高断熱といった住環境から生まれるダニ、結露などの問題によるシックハウスやアレルギーに対しても、漆喰をはじめとする環境と健康に配慮された塗り壁は、有効な手段として大きく見直されています。
・オールアース使用
配線から発生している電磁波は床や壁に伝播して、最も電位の低い身体へと集まってきます。これを防ぐためには、配線と床材もしくは壁の内側の石膏ボードに導電性の繊維を入れて、アースを取ると言う方法がもっとも有効的です。内部に入れる導電性の繊維は、経年劣化を起こさないこと、そして電位は引き付けますが、電流そのものは流さないことという、この2点がとても重要な要素となり、建築部材として開発された繊維ですから、安心してご利用いただいています。
部屋の見取り図
部屋の見取り図は下図のようになります。
環境リフォームの手順
1) ①のグリーン部分の床材撤去を行い、新たに床材の設置を行います。
2) ②のピンク部分の部屋に移り、こちちらの床面は、しっかりしていたので、この上に新たな床材を設置します。
3) ②→①の順番で、壁面に漆喰を塗ります。
4) トイレの既設床上に新たな床材を設置して、壁面に漆喰を塗ります。
5) 自然塗料のキヌカを床材に塗り仕上げ完了です。
施工で使用した工具と材料
下記に、DIY、日曜大工をされる方にも楽しんで見てもらえるよう、必要な工具や材料等も掲載しています。
施工に必要な工具と材料については、100円ショップで充分なものと、ホームセンター、金物屋で購入した方がいいものとに分けてあります。
<100円ショップにて手にはいり、充分に機能を果たすものです。>
・工作用メガネ(水中メガネのように顔に密着するタイプ)
これは、必需品です。丸ノコ等の作業時、安心して、作業ができます。工具を使用すると木屑が大量に発生するので目に小さなゴミが入っただけで、作業効率は大幅に落ちます。また、何かの拍子で目に、物が飛び込んでこないとも限りませんので電動工具の使用時には、必ず装着します。安全第一です。
・作業用マスク
これも、必需品で、木屑の粉塵対策です。予備フィルターも必要となります。装着して作業するとすぐに、汚れるので、効果のほどが分かります。
・軍手
軍手あるいは、作業用手袋を付けて作業します。特に、電動工具使用時には素手と軍手一枚の差が大きく出ます。
・金づち
家にあれば良いですが、必ず使用します。
・木づち
頭の箇所がゴム又は木で出来ているものです。これは、床材を取り付ける際に、当て木をあてながら使用します。
・ポンチ(先が尖ったタイプ)
上の写真の銀色のポンチは先が尖っています。左の黒色のポンチは首が細長く先は平坦です。左の先が尖ったタイプで、床材を留めるフロア釘を打ち込みます。
詳しくは、後述しますが、首が細長いポンチもあれば、重宝します。
・グラインダ(ディスク径:100mm)用のディスクペーパー
グラインダに取り付けるディスクペーパーです。床材切断部等の面取りに使用します。
左側の中研磨用のディスクペーパーは用途が広く、右側の仕上研磨のディスクペーパーは、仕上げに使用します。
・電気ドリル用の刃
これは、床材の凹サネに、フロア釘を45度の角度にて、打ち込む時、あらかじめ電気ドリルで、孔を開けておく時に使用します。
直径2mm前後を使用し、フロア釘の径より、きもち小さめが施工しやすいです。
・金コテ・プラスチックコテ
漆喰を塗る時に使用します。
・メジャー
寸法を測るのに、必須です。5.5m巻が便利です。
・カッター
いろんな場面で必要となります。大きなタイプが使いやすいです。
※ここまでご紹介した工具材料は、100円ショップでも手に入ります。
<ホームセンターや金物屋で手に入れるもの>
・丸ノコ(ノコ刃径147mm以上)もしくはジグソー
画像のノコ刃径は、147mmです。最大切込深さは46mmです。
フローリング材の切断の場合、幅木(58mm×26mm)を切断する際は残り1cmほどで止まってしまい、逆方向より切断することになります。
・グラインダ(ディスク径:100mm)
フローリング材の面取りに使用し、手元を確認して作業を行います。紙やすりを使い手で仕上げることもできますが、根気と時間がかかります。
・電気ドリル
フローリング材と床に釘孔を開ける時と、漆喰(しっくい)を撹拌(かくはん)する時に使用します。
・サシガネ
床材を端から設置する時、直角方向を決めたり、床材を切断するため線を引く時使用します。
・フロアー釘
床材を留める釘で、頭の部分が凹んだ形状になっており、そこにポンチをあてて打ち込みます。
・養生テープ(マスキングテープ)
緑色の、1~2cm幅の養生テープ及び養生テープにビニールがついているタイプのロールマスカーもあると、幅木の養生をする時、ビニールが床を覆ってくれるので、漆喰を塗る時、安心です。
また、このビニールの幅は1m以上あるタイプの方が、床面をきれいに保護してくれます。
・漆喰用3枚羽根のアタッチメント(電気ドリル用)
漆喰(しっくい)や珪藻土(けいそうど)を撹拌(かくはん)する時に使用します。
電気ドリル用のアタッチメントで、値段は、千円以下にて購入できるのですが、なかなか置いているお店がありません。その時は、オークション等で探すと見つかると思います。
・大きめのバケツ
漆喰(しっくい)を混ぜる時に使用します。樹脂製の大き目のバケツが丈夫なので、使い心地が良いです
・プラスチックのコテ、必要に応じて特殊形状の金コテ
狭い箇所を塗る時、仕上げやすくなります。
漆喰を塗る時、標準サイズの荒らし上げ用のプラスチックのコテがあると使いやすいです。
・フローリング材を切断する際に使用する作業台
丸ノコを使用する時、台の上に材料を載せて作業するので、必要となります。自作して使うと便利です。
トイレ・洗面所がある床と幅木を撤去
それでは、環境リフォームの施工にはいります。
「環境リフォームの概要と施工手順」で見取図を示していますが、その図にある①のグリーンで表示している箇所の床と幅木を撤去した実例を元に解説していきます。
環境リフォームは、余分な廃材を出さずに、既存の床上から施工できるのですが、ここでの床は傷みが激しいために、撤去して床材を設置することとしました。
まずは、幅木と壁の境目に、タガネや小型のバールをあてて、金づちで叩き幅木を撤去します。
全ての幅木を撤去し終わると、床の撤去となります。床の撤去作業ですが、これも、バール等を利用して、床を剥がしていきます。
釘も出てきますので、釘抜きや、ペンチを利用して作業を行います。軍手をはめて作業をしないと、ケガをする可能性もあります。
撤去が終わると、根太といって、正方形のタル木が出てきます。この根太は、しっかりしていたので、根太の上に新しい床材を設置することとしました。
床材の厚みが15mmと強度もあるので、根太の上への設置も問題ありません。あと、床材と幅木が無くなった時点で壁面をみてみると、充填されていたモルタルが付着していました。
この場合は、新しい幅木を設置するためにタガネ等を利用して、撤去を行います。
この撤去作業、付着量は少なかったのですが手作業となり、場合によっては、ハツリ作業も出てくるので、少々根気のいるところです。
全て撤去したら、電磁波対策のキモであるスパンボンドシートを張り付けるのですが、詳細は
「スパンボンドシート敷設及びアース取り付け」を参照ください。
導電性シート敷設及びアース取り付け
住宅の床面には、屋内配線により電磁波の電場が発生し、床から人間に帯電する原因の一つとなります。
この電場をアースを取り減衰させる対策として、スパンボンドシートという導電性を持ったシートを設置します。
環境リフォームでは、アースを取る前に電磁波測定士協会で認定された電磁波測定士が電場の発生状況を確認し、シート設置後に、電場が電磁波測定士協会で定められた基準値以下になっているかを再度確認します。
そして、基準値以下であることを確認後、床材の設置へと進みます。
住居空間での、人への帯電を大幅に軽減することのできるこの工法は、他のリフォームでは提供できない独自サービスとなっています。
トイレ・洗面所の床材と幅木の設置
こちらのページでは、九州産杉無垢材を使用した床の設置作業の手順となります。
環境リフォームで使用する杉材の寸法は、長さ2m、幅12cm、厚さ15mmとなっており、両サイドは、凹凸のサネ状に加工されており、組み合わせて施工します。
最初に、フローリング材を取付けていく方向(右端からか左端からか)を決めます。
部屋の形状を考え、右端から施工した場合と左端から施工した場合をイメージします。
作業性が良さそうな方向から攻めると、いいですが、どちらから施工しても同じ場合は、壁の長さが長い方から設置していきます。
その後、メジャーにて、縦と横の寸法を計測し、何枚必要になるか把握してから割り付け作業を行います。
もう一つ、継ぎ目は重ならないように、割り付けするので、最初の一列は、長さ2mの板を敷いていき、壁に当たる寸法にて、切断を行い、2列目の時は、継ぎ目が近くならない(美観のため)よう寸法を決めていきます。
部屋の寸法によって、すんなりと継ぎ目も上手く配列できるときもありますが、部屋の形状により見た目を意識した、継ぎ目がくる位置を考えます。
いよいよ、1列目を取り付けます。幅木を撤去している壁面から数ミリ離して、サシガネで直角方向を確認します。
RC造りのマンションなど、もともと直角の精度が低いので、幅木のない壁にどん付けして施工を行う事は避けます。
サシガネを壁にあて、一列目床材を壁から数ミリ余裕を持たせたうえで、出の寸法を合わせて設置していくと、壁に対して、均一な配列が得られます。
幅12cmのカット部分は、設置する度に両方の面に1mmほどの線を鉛筆で引いておきグラインダにて、面とりを行ってから設置すると、仕上がりは綺麗になります。
手間はかかっても仕上がりに影響するので、慎重に作業をすすめます。
削り過ぎないように注意していきます。
面取りを行った床板を設置して、凸サネ部を壁側にして、凹サネ部にフロアー釘を打ちこみます。
いきなり、打ち込むより、あらかじめ、電動ドリルにて、フロアー釘の径より若干小さめの孔をあけて作業性をあげます。
電動ドリルにて、下にある根太の真中に釘がくることを確かめた後、凹サネの奥に、ドリルの刃を45度の角度のまま、孔をあけていきます。
次に、床板の通りを確認してフロアー釘を孔に指し込みポンチを使用して、金づちで打ち込みます。
「施工に必要となる工具や材料は?」の頁にポンチの写真を掲載していますが、最後の締めは、首の細長いポンチがあれば、そのポンチにて、仕上げると凹サネを傷める心配もなく確実に打ち込めます。
ポイントは、凹サネにフロアー釘を打ち込んでいくうちに、床板が微妙にずれてしまうため、1枚の床板をフロアー釘で打ち込む際、残り1cmほどで止めて、通りの確認を行い、あて木をあてて、木づちで微調整をしていきます。
また、このあて木をあてて、木づちで打つ時は、あまり強く叩きすぎないようにしないと、凹サネが取れたり傷が付いたりするので、注意が必要となってきます。
あて木(写真参照)そのものは、床材の余材を適当な長さにカットして使用すれば、材質も一緒なので床材を傷つける心配作業もありません。
床板を設置していき、最後の列の床材幅12cmを原寸に合わせて縦方向に切断します。
原寸に合わせて縦方向に切断する際、壁面ぎりぎりの寸法で切ってしまうと、上手くはめ込めないので、多少短めにして作業します。幅木を仮置きしてみて、寸法を決めると間違いません。
床板の設置が完了した後は、幅木の設置を行います。
幅木も再度、仮置きして、壁面から、1cm程出してみます。すると、幅木の後ろがぴったり付く所、隙間が空く所が出てきます。
簡単なのは、隙間に幅木の余材等を利用して、隙間の寸法でコマを作り、木工用ボンドにて、壁と幅木を固定してしまうことです。
壁面から、1cmであれば、1cm均一に幅木が出るように、木工用ボンドにて、固定すれば、壁には、漆喰を塗るので、上手くおさまります。
場合によっては、隠し釘を打って、固定する時もあります。
部屋の床上に導電性シート敷設及びアース取り付け
「環境リフォームの概要と施工手順」の、見取図でいけば、②のピンクで表示している部屋の箇所となります。
こちらの部屋の床(フローリング)は、合板です。
環境リフォームでは、既存の床に特に問題が無い場合は、床を撤去して無駄な廃材の処分費や人件費を出さずに、施工が行えます。
スパンボンドシートは、幅1mですので、端の方からタッカーを使用して設置していきます。
この取り付け作業は、すぐに終わりますが、しっかり固定しておかないと、床材を設置する際電動ドリルで、凹サネに孔をあける時、スパンボンドシートが、絡まる可能性があります。
スパンボンドシート同士のラップ(重ねシロ)長は、5cmくらいで、設置をします。
その後、現地に合わせ、アース処理を行います。
この一連の作業は、電磁波測定士協会認定の電磁波測定士が行い、導電性シートを敷設する前の電場と敷設後の測定により電場が、電磁波測定士協会が定めた基準値以下であることを確認します。
この部屋は、2階で電気設備も今と比べて小規模なのか、電場の測定値はわずかでした。
それでも、施工前と施工後に、電磁波測定器で電場を測定してみると、効果は確認できます。
施工前の床面の電場は、0.5 V/m でした。
フローリングを杉床材に施工した床面の電場は、0.1 V/m に減少しました。
部屋の床材と幅木の設置
「環境リフォームの概要と施工手順」の、見取図でいけば、②のピンクで表示している部屋の箇所となります。
こちらの部屋の床材と幅木の設置も基本的に「トイレ・洗面所の床材と幅木の設置」で記載した手順と変わりありません。
こちらの部屋の方が施工面積は広いですが、広い方が作業はしやすいです。
トイレ・洗面所の床材設置の時は、床材の下が、根太であったため、フロアー釘を打ち込む際はその根太の箇所に止めました。
この部屋の場合、下地は、既設の床を撤去せずに施工するので、1尺(約303mm)間隔を目安に、フロアー釘を凹サネに45度の角度にて、打ち込んでいきます。
この約30cm間隔で、電動ドリルを使い孔を開けていくので、30cmの定規を木で、作っておくか、30cmの定規があれば、それを目安に、孔を開けていきます。
コーナー部の幅木の重ね合わせる箇所で、凹んでいるコーナーは、そのまま合わせて挟み込む形で問題ありませんが、飛び出たコーナーは、それぞれ45度でカットし突き合せることで、見栄えが良くなります。
幅木を45度でカットする場合、丸ノコを、45度の角度に跳ね上げて切ることが出来ます。
部屋の壁とトイレ・洗面所のある壁に漆喰を塗る
漆喰を塗る前に、壁面処理を行います。
壁面が、ビニールクロスで、汚れがそれほどでも無く、ビニールクロスがめくれていなければ、家庭用のクリーナーで、きれいに表面の汚れを拭き取り漆喰あるいは、珪藻土を塗ることができます。
施工した部屋の場合、すでに、経年劣化とカビにより、ビニールクロスは一部めくれていたために、はがせる箇所は、全て剥がします。
ビニールクロス背面の、カビを除去した後は、アク止め用のシーラーを塗り、アク止め処理を行います。
透明でなく、白い液体です。
汚れている面は、このシーラーを塗ることで、後々漆喰を塗った後、色の変色がおこりません。
以上、下準備が終わればいよいよ漆喰塗りとなります。
最初に行うことは、施工する部屋の床面全てを新聞紙等で養生をし、次に、壁にある、コンセントやスイッチ類などをマスキングテープにて、養生します。
幅木と壁の境目には、ロールマスカー(マスキングテープにビニールが付いている)にて、養生を行いそのビニールを養生している新聞紙の上にかぶせます。
ロールマスカーを壁と幅木の境に貼り付けていく時、壁より漆喰の厚み数ミリ分だけ、控えて貼ることで漆喰塗りが完了した後のロールマスカー除去が、スムーズに行えます。
では、漆喰塗りです。環境リフォームで使用する漆喰は、20kg入りの袋に入っています。その袋を、足で数分踏むと柔らかくなるので、用意しておいた、バケツに1/4程度入れます。
漆喰をちぎるように手で取るので、ゴム手袋をはめて作業すれば、手も荒れません。また、使用した漆喰では水はあらかじめ含まれているため、水は入れません。
次に、電動ドリルに漆喰用のアタッチメントを取り付けて、漆喰を撹拌します。
漆喰は、まだ硬いので、強く押さえないように撹拌していきます。(強く押さえながら、撹拌すると電動ドリルに負荷がかかります。)
数分撹拌していくと、だんだんペースト状になってきますので、均等に固まりが無い状態のままで、撹拌を続けてから、電動ドリルのスイッチを切ります。
また、漆喰を攪拌していくうちに、アタッチメント部には漆喰に含まれている麻の繊維が絡み付いてきますので、まめに除去してから攪拌(除去した麻の繊維は、手でほぐしてから一緒に攪拌)することで、品質も一定となります。
自然素材成分のみの漆喰なので麻の繊維もふんだんに含まれていることがよくわかります。
次に、適量の漆喰を手持ちできる板に載せコテを使って、塗っていきます。
天井に近い箇所を塗る時は、ホームセンターでも売っている、脚立を使うと楽ですが、その際は、しっかり固定して転倒しないよう十分注意しながら、施工します。
適度にコテを壁に押し付けながら、ワイパーの動きのように塗り広げます。コテは、進行方向を少し浮かして塗り広げていくと、均等に漆喰の質感を残しながら、仕上がります。
使用する漆喰は、材質に優れ、貝殻や銀杏草そして麻の繊維が含まれているので、材質の質感を活かすには、鏡面仕上げをしてしまうと、かえって味がなくなります。
漆喰の場合、コンクリートと違い、サッと仕上げた方が、面がきまり味が出ます。
天井との境目や、幅木との境目などは、小さなコテを使用することで作業しやすくなります。
また、その日に塗り終わらない時は、面単位(変化点)で仕上げると、乾燥後、継ぎ目は目立たなくなります。
トイレの床材設置
トイレの床材も同じく、杉無垢材にて施工することが可能です。トイレの面積は小さいですが、便器と床の取り付け部の形状に合わせて床材を切断し、はめ込む作業は少し手間のかかる作業となります。
トイレに関しても、現地合わせで、ドアの開閉に影響が出ない時は、既設の床板の上に新しい床板を設置することができます。端の方から、床板を取り付けていき、便器と当たる床材は、型紙を使用すると、作業しやすくなります。
トイレの壁に漆喰を塗る
トイレは、密封性があり、容積も少ないので、ドアを開け広げ換気を充分にとりながら、作業を行い漆喰の刺激臭対策をします。
漆喰を塗る作業は、狭い場所で行うため、体に漆喰が付かないように注意が必要となります。
トイレ内の漆喰の匂いは、他の部屋と比べ2週間ほど長く残りますが、それ以降は、自然に消えていきます。
特筆すべきは、漆喰による消臭効果は保ち続けて、空気の清涼感も体感できるのは、自然素材の漆喰だからといえます。
床に自然塗料のキヌカで仕上げ
床板の設置が終了したら、床を綺麗に掃除して、自然塗料のキヌカを手ぬぐいに染み込ませ均一に拭きあげていきます。
床板は、杉無垢材なので、この自然塗料のキヌカで拭くとなじみやすく木目もきわだちスベスベします。
指蝕乾燥2~4時間で匂いも無く、また米ぬかを原料とした成分のため、赤ちゃんが間違ってなめてしまっても安心な自然素材を使用しております。
トイレ・洗面所がある箇所の完成写真
部屋の完成写真