高圧送電線と電磁波
高圧送電線からくる電磁波は、広く知られ、人への影響も気になりますね。
住宅の近くに、高圧送電線があると尚更です。
1992年に制作された、エディ・マーフィ主演の「ホワイトハウス協奏曲」
の映画を観ると、コメディタッチで、政治風刺をしているのかと思えば、高圧送電線からの電磁波影響の話も出てきて、ドキッとします。
エディ・マーフィが、「環境が人の命を奪っている」と訴えているワンシーンは、今でも心に響きます。
この映画が作られて、かなり経ちますが、このような環境は認識も対策も放置されたままのような気がします。
日本において、高圧送電線からくる電磁波の見解は、土田社長の著書「アース革命」のコラム欄に、「高圧送電線は、ホントに大丈夫?」といった表題のもと、高圧送電線の電磁波測定の事例もあげながら、現状での認識を分かりやすく解説されています。
高圧送電線や鉄塔のウンチク
高圧送電線の鉄塔をよく見ると、一番上には、少し小さなアームが左右に一つずつ、あるいは一つあります。
このアームに、グランド線と呼ばれる電線が接続されています。
鉄塔の場合、大地といった意味を持つグランド(線)は、頂点にあるのです。
これは、その下方に位置する、送電を行っている本線(電線)を雷から守る為の機能を持つからで、また、送電の電線としてではなく、雷が落ちた場合、このグランド線経由で逃し、本線(電線)に影響を与えない為の機能を持つことになります。
あと、幹線によっては、そのグランド線の中に光ファイバーが入って通信としての役割も持たせている場合もあります。
そして、グランド線のアームの下には、左右3つずつのアームが付いており、2回線の構成で、電力を送電しています。
さらに鉄塔のアームをよく見てみると、碍子(そろばんの玉のような物)がアームと電線に接続されています。
電線は、1本(単導体)であったり、2本(複導体)であったり、4本(4導体)だったりと幹線によって違ってきます。
また、碍子は絶縁体で、鉄塔に電流が流れないよう送電量により個数が変わり、6万ボルトクラスだと6個、20万ボルトクラスだと20個くらいと、碍子の数を数えれば、何万ボルトくらいの電力を送電しているのか、だいたい分かります。
そして、50万ボルトクラスの鉄塔になると、100メートル級の高さもあり、地上との離隔を確保しています。
高速道路等を走っていると、鉄塔によっては、紅白でカラフルな鉄塔を見かけるかと思います。
夜になると、ランプが点灯するのですが、航空機が飛行する下に鉄塔がある場合、目立つよう、紅白になっているのです。
さて、新設の鉄塔が建ち、鉄塔に電線を接続すると、送電は未だ行われていなくても電線には誘導電流が発生するので、工事の際は、電線に接地を取り鉄塔から、地中へとアースさせる事は、大切な基本作業の一つとなります。
誘導電流が、電線に流れていても接地をとることで、人間は、安全に作業することができます。
住宅内に発生する電流も、屋内配線、電化製品を含め全てアースさせることは、本来、基本作業の分野に入ると思うのですが、日本の場合、電圧が低い事でおろそかになり、結果、帯電した中での生活を余儀なくしています。
本来住宅環境においては、生活を営み、1日の疲れを睡眠によって解消する場でもあるはずですが、帯電によって、疲れもとれにくくしてしまう結果を招いているのかもしれません。
帯電したままの、生活環境を改善するには、アースを取っていくという流れで、簡単にできる事なのですけど。
でも、人間って、体に直接、直ぐに痛みを感じる事、あるいは結果が直ぐに肌で感じるような現象がおこらないと、認識できないのが恐いところです。